ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷 映画ネタバレ感想

注意! ネタバレあり〼

原題:WINCHESTER

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アメリカに実在する幽霊屋敷「ウィンチェスター・ミステリー・ハウス」
今は観光地になっていて、屋敷内を回るツアーなども人気だそうだ。

この屋敷にまつわる話。

お屋敷の奥様サラ・ウィンチェスターは、ウィンチェスター銃で命を落とした人々の魂を慰めるため、自宅屋敷の増築を続けている。

お屋敷の奥様は、自動筆記(自動書記)によって図案を描き出し、その図案のままに増築が繰り返されている。

自動筆記とは、自分の意識とは無関係に何かを書き記してしまう現象。

シュルレアリスムのアンドレ・ブルトンさんもやっていたという自動筆記。
自分の無意識とつながろうとする、芸術的探究の技法の一つ。

もしくはもっとスピリチュアルに、別の存在に憑依されて書かされる霊的現象。

日本でも、岡本天明さんによる「日月神示」なる、なかなかに膨大な書が有名だったりします。

この映画の奥様はモチロン後者。

何か別の霊に憑依されて書かされています。

ヘレン・ミレンさん演じるこの奥様が、とにかくモノ凄く美しい。

年を重ねたら、「お金」と「ストイックさ」がモノを言うのだとしみじみと痛感させられました。

物語の時代は1900年代初頭。

という事で、(お金持ちの)衣装とか、(お金持ちの)ヘアスタイルとか、(お金持ちの)建築やインテリア等々、モダンでデコラティブで、とてもとても素晴らしい。

アヘンに溺れる心霊懐疑派の男が、不可解な現象をアヘンのせいにしてみるのはありがちな設定だが、この映画にずーっと流れているどんよりした空気感にはアヘンがよく似合う。

だから「アヘン」使ってみたんだ!っていう、物語的には無くても大丈夫な使われ方をしている小道具「アヘン」であった。


奥様の甥は、ビートルズのジョージ・ハリスンのモノマネをする小堀さんにどこか似ているような似ていないような、赤毛のカワイイ少年である。

そういう無垢な少年が、白目むいて虚空を指差すとか怖いに決まってる。

劇中で使われる曲はフォスターの「夢路より」。

♪ 卵か~ら~ という某シャンプーのCMを思い出す年代。


そして気になるのが、お屋敷内に佇む不思議な魅力の奉公人。

どこかで見たことある、どこかで見た・・

「ツイン・ピークス The Return」に出てた人だ。

エイモン・ファーレンさんという役者さん。
何故だか惹きつけられる顔の造作だ。
クリストファー・ウォーケン的な、石橋蓮司的な。

とにかく最後は、激しいポルターガイストで人を壁に叩き付け、何丁もの銃を持ち上げるほどの霊力を発揮し、直接的な攻撃を仕掛けてくる超強力な悪霊。

しかし、それだけの力を持っていながら、何故に霊は勝てないのか。


動画配信ならお得なレンタルもあり。

本作品の配信情報は2019年11月28日時点のものです。
最新の配信状況についてはホームページをご確認ください。

DMM.comのDVD宅配レンタルでもあり。


監督:スピエリッグ兄弟(マイケル・スピエリッグ / ピーター・スピエリッグ)
脚本:トム・ボーン / スピエリッグ兄弟
撮影:ベン・ノット
美術:マシュー・プットランド
衣装:ウェンディ・コーク
音楽:ピーター・スピエリッグ
製作年:2018年 / オーストラリア・アメリカ