ゴースト・ストーリーズ~英国幽霊奇談~ 映画ネタバレ感想

注意! ネタバレあり〼

原題:GHOST STORIES

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ホラーというより、ダークファンタジー的な映画だった。

奥さんの悪霊とか少女の幽霊とか、ビジュアル的にはホラーっぽいのが確かにあったけれども。


少年時代にいじめられっ子だった主人公の男。

同じいじめられっ子だった友達を見捨てて、死なせてしまった過去を引きずり続けている。

自分は悪くないと思う心が、心霊現象の “極端な否定” となって現れる。

しかし拭い切れない罪悪感が、心霊現象の実在へと気持ちを向かわせる。

彼は僕を恨んで祟るのではないか、と。

主人公の男が敬愛するキャメロン博士は言う。

「脳は見たいように物を見る」

結局全ては男が望んだ結果に過ぎない。


数字の羅列、不思議な映像の断片、誰かの話し声、黄色いワンピース、フードをかぶった男、スーパーの袋、ラジオから流れる声。

抑圧された過去の記憶と、現在の心象風景が複雑に絡み合った映画。

同名の舞台が原作とのこと。
なるほど、舞台としての様子が想像できるような演出も見受けられたし、さらに映像作品としての工夫も感じられた。
どこか湿り気のあるような質感の美しい映像で、イギリスらしい雰囲気をまとった映画だった。


狂言回しとして登場する「キャメロン」はマーティン・フリーマンさん。

スッとした英国紳士でカッコいい。

どこかで見たことある、どこかで見た・・

『ホビット』のビルボ・バギンズだった。

©2012 Warner Bros. Entertainment Inc.

全然大きさ違うやん。

スゲーな、映画って。


動画配信ならお得なレンタルもあり。

本作品の配信情報は2019年11月28日時点のものです。
最新の配信状況についてはホームページをご確認ください。

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監督・脚本:ジェレミー・ダイソン / アンディ・ナイマン
撮影:オル・ブラット・ビルケランド
音楽:フランク・イルフマン
製作年:2017年 / イギリス