ザ・ボーイ~人形少年の館~ 映画ネタバレ感想

注意! ネタバレあり〼

原題:THE BOY

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ジャンルスイッチムービーとはよく言ったもので、確かに最後の最後でジャンルが変わる映画だ。

しかも、ジャンルが変わるその瞬間まで、何かが起こりそうで大したことは何も起こらない映画だ。

ベビーシッターとして大きなお屋敷に雇われた主人公グレタ。
テレビシリーズ「ウォーキング・デッド」のマギー役で知られるローレン・コーハンさんが演じている。
そのグレタが子守を依頼されたのは、人間ではなく、少年の人形だった…。

思わせぶりにハラハラさせるけど、結局何もない。
何もないまま映画の8割くらいまで引っ張るので、その監督の技量たるや「上手い!」と感心せざるを得ない。

でも薄々感づいてはいた。
「あれぇ…何も起きてないのでは・・・?」

いわくありげなピエロ人形、ブリキの飛行機、田園風景の中を走るロンドンタクシー、権威ある門扉とお城のようなお屋敷。その名もヒールシャー家。
ああ、ここはイギリス郊外のお金持ちのお屋敷・・・と思っただけで胸がトキメク。

何かある。
イギリス、古いお屋敷、そして不気味な陶器のお人形「ブラームス」。
何かある!

この時点でもう映画の策にハマっていたのだ。
何も起きていないことを薄々感づいていながら、最後まで見る。
そして最後の最後で心が揺さぶられる!

このオチを面白いと思うかガッカリするかは、貴方次第です。

ザ・ボーイは一体何がしたかったのか・・・


ブラームスがもう少しイケメン風ならまた違ったお話にもなりそうです。

ステキなドール屋さん『DOLK』↓

ステキです。
ドールファンの方々には、この映画のお人形の末路はかわいそ過ぎてツライかもしれません。

以下、大きなネタバレをします。
少しでも見てみようかなぁと思っている方は、以下を読まずに映画を観ることをおススメします。

本作品の配信情報は2019年11月30日時点のものです。
最新の配信状況についてはホームページをご確認ください。

思えば、映画の冒頭で匂わせはあった。

ハンティングトロフィーの目に映る主人公グレタの姿。

ザ・ボーイハンティングトロフィー

ハンティングトロフィー

この目からも覗いていたのか

そして何かの気配を感じて振り向くグレタ。

どこからかブラームスが見ていたのだろう。

それでも私は、青年ブラームスが登場してもまだ、でかい人形が新たに現れたのかと思い、オカルト路線を捨てきれなかった。

最初の人形が壊されると、次の新しい人形が生まれてくるシステムかと・・・しかしどうやら違う、本当の人間・・・屋敷の息子ブラームスは火事で死んでおらず、ずっと家の裏がわに隠れて両親を脅しながら生きていたのかそっちかぁぁぁぁあ。

最後になって、邦題に付けられた「人形少年の館」になるほどなぁとちょっと笑う。

ザ・ボーイの図

しかももはや少年でもなく、胸毛と怪力のスケベェ

お休みのチューを強要してくる図々しさ。

足音を忍ばせて、人形をこっそり素早く移動していたかと思うと笑える。

あのまま生活し続けることが出来たとして、ザ・ボーイはどうするつもりだったのか・・・

何か起きるかもしれないし、何も起こらないかもしれない、まさにそれこそが映画『ザ・ボーイ』の恐ろしさ。


動画配信ならお得なレンタルもあり。

本作品の配信情報は2019年11月30日時点のものです。
最新の配信状況についてはホームページをご確認ください。

Huluでも。

本作品の配信情報は2019年11月30日時点のものです。
最新の配信状況についてはホームページをご確認ください。

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監督:ウィリアム・ブレント・ベル
脚本:ステイシー・メネア
撮影:ダニエル・パール
製作年:2015年 / アメリカ