ドント・ヘルプ 映画ネタバレ感想

注意!ネタバレややあり〼

原題:EL HABITANTE(意味:住民)

©D.R. ©NOVILUNIO PRODUCCIONES S.A. DE C.V. México 2018

過酷な生い立ちの3姉妹が豪邸に盗みに入ると、その家の少女が悪魔憑きで、地下室のベッドに縛られて監禁されている。
両親曰く、明日エクソシストが来るから少女を縛ったままにして、お金持って帰ってくれという。
しかしそこは過酷な生い立ちの3姉妹、自分の事の様に少女が虐待されていると思い、少女を解放すると、どんどん怪現象が起きるという話。

まず3姉妹が美人。
あと悪魔憑きの少女が、目の下のクマが凄いし華奢で美人さんだから、凄みがあって不気味。
背後に迫る悪魔の造形が、人型をした真っ黒い影で不気味。
良い。

それにつけても、頼みのエクソシストがヨボヨボ。
往年の名作「エクソシスト」のメリン神父からのお決まりなんだろうか。
ベテランとはいえ、体力的に心もとない。
せめて屈強な若いアシスタントでも連れてきてほしい。
結局3姉妹のうちの一人に手伝ってもらって、悪魔祓いを決行する。

少女が何故悪魔に憑かれることになったのか、3姉妹の過去のトラウマとは何か、お話に色々と工夫が凝らされていて、ただのB級ホラーでは終わらせないという意気込みが感じられる。
そうは言っても最後の最後、祓ったはずの悪魔が・・といったお決まりのラストもしっかり忘れない。
お決まりのアレかー、という見ている側の自尊心も満足させる、観客に優しいホラーでした。

邦題の「ドント」は、お馴染み「ドント・ブリーズ」(2016年)のスマッシュヒットにあやかって邦題を付けていく一連のシリーズ。

「ドント・ブリーズ」面白かったですね。

原題もずばり「DON’T BREATHE」!


次が「ドント・スリープ」(2016年)

原題:DEAD AWAKE


そして「ドント・スクリーム」(2016年)

原題:RECOVERY


お次は「ドント・イット」(2016年)

原題:A DARK SONG

「ドント」のみならず「イット」までも絡めてくるやり手。

この「ドント・イット」、守護天使が登場するのですが、それがいかにも人外らしく、大きく美しく畏怖感あるビジュアルで、すごく好きでした。


そして今回の「ドント・ヘルプ」
原題:EL HABITANTE(意味:住民)

原題とは全く関係なく名付けられる「ドント」シリーズ、まだ数本ありますが、私が見たのはこれくらい。

配給会社もバラバラで、いかに「ドント」が知名度と汎用性を持っているかが分かります。

“同じ邦題シリーズ” では「恐怖ノ黒○○」シリーズもあります。

「恐怖ノ黒電話」(2011年)

原題:THE CALLER


「恐怖ノ黒洋館」(2012年)

原題:THE LAST WILL AND TESTAMENT OF ROSALIND LEIGH


そして「恐怖ノ黒鉄扉」(2013年)

原題:BLOODY APRIL FOOLS/LOS INOCENTES

原題まったく関係ないし、洋館に至ってはそないに黒くもなかったよ、っていう。
すべて松竹さんの配給です。

やはり「恐怖ノ黒」ってタイトル付けた時点で「あっ真似してるっ!」ってなってしまうので、配給会社の枠を超えるほどの汎用性はないですね。

懲りずに恐怖ノ「白」もあるよ!
「恐怖ノ白魔人」

原題: AUX YEUX DES VIVANTS/AMONG THE LIVING

松竹さんです。

各作品の配信情報は2019年11月27日時点のものです。
最新の配信状況についてはホームページをご確認ください。

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お得にイッキ見できてしまうのはさすがの宅配レンタル。


でもこの邦題シリーズという手法は、心くすぐられてそれだけで見てしまいます。
してやられたり!


監督・脚本:ギジェルモ・アモエド
撮影:エルウィン・ハケス
音楽:マヌエル・リベイロ
製作年:2017年 / メキシコ