ペンギン・ハイウェイ 映画ネタバレ感想&考察

注意!ネタバレややあり〼

©2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会

難しいなこの映画。

世の中には、意味わからないけど良い!って断言できる作品が存在する。
そんな作品の一つが「ペンギン・ハイウェイ」
(ちなみに、「映画館でほとんど寝てしまったけど、何か良かったわー」って言える作品も存在する。)

映画を読み解くためのキーワードは点在している。
チェス、ジャバウォック、鏡の国のアリス、プロミネンス、相対性理論、川の円環、遺伝子、シロナガスクジラ、発生学、人の生き死に、袋の内側と外側、エウレーカ!

ジャバウォックが「真理」を表すならば、ペンギンは「言語」を意味するのか。
世界の果てへと通じる道がペンギン・ハイウェイならば、私たち人間は言語を使って真理へと向かうしか道はない。

その逆も然り。

ジャバウォックが「混沌」を表すならば、ペンギンは「言語」を意味し、 世界の果てへと通じる道がペンギン・ハイウェイならば、やはり私たち人間は言語を使って真理へと向かうしか道はない。

ジャバウォックの言語的解釈については以下参照

ペンギン・ハイウェイのその先にお姉さんはいる、と少年は直観している。

お姉さんは、言語も混沌も超越した存在だ。
だからおそらく、お姉さんに到達したときにはお姉さんは存在しない。

存在はしないが遍在していることに気づくだろう。

ミクロとマクロはループする。
時間の流れが不思議な竜宮城は、確か “海” の中にあったはずだ。
一瞬の中に永遠を見ることは可能だ。

「海」のあちら側もこちら側も同じこと。
お姉さんはどこにもいなくて、どこにでもいる。

言葉遊びをいつまで続けるのか。
生きている限り、我々人類に逃げ道はない。

諦観にも似たペンギン・ハイウェイ。

それでも楽しめ!世界は美しい。


ところで、この映画に出てくるお父さんが凄い。
あんなお父さんいる?
「世界の外側は、この裏返しにした袋の内側にぃ」みたいな。
めっちゃいい声で。
含蓄ありすぎ。
もしかして森見登美彦さんて、あんな感じなのかな?

いいなぁ。色んな頭良さげなお話聞きたい。
「カタツムリの殻における黄金比率が、フィボナッチ数列から導き出されるうずまきによってマルクス主義がマストのマイルストンでフィックス、」
いやぁぁああ!!意味わかんないケドかっこイイィィ!!
そして話題は伊藤潤二先生の不条理世界から、アビダルマにおける生滅まで縦横無尽。ただただ興奮する私。


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監督:石田祐康
脚本:上田誠
キャラクターデザイン:新井陽次郎
音楽:阿部海太郎
主題歌:「Good Night」宇多田ヒカル
制作:スタジオコロリド
製作年:2018年