死体が消えた夜 映画ネタバレ感想

注意!ネタバレややあり〼

原題:사라진 밤 英題:The Vanished
意味:消えた夜 消えた

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韓国で初登場NO.1ヒットを記録したミステリー。

めちゃくちゃ面白かった。

財閥2世の傲慢な妻。
その妻に所有物の様に扱われる夫ジンハン。
大学教授であるジンハンは教え子と不倫した挙句、財産も手に入れるべく妻を殺害する。

完全犯罪成立と思っていたジンハンだったが、妻の遺体が消えたと警察から連絡が入り、恐怖の一夜が始まる。

遺体安置所の警備員が遺体がない事に気づくのだが、その辺りの展開はホラー映画のようで、オカルト映画なのかどうなのか、と思いながら見始めた。

そして “凄腕” として鳴り物入りで登場したのが、刑事ジュンシク。
髪ボサボサだわ、服ヨレヨレだわ、酒臭いわでダメっぷり全開で登場する。
いかにも出来そうなキャラ設定。

「幽霊を見た」と言って間の抜けた顔で震えている警備員を見て、ジュンシクは「犯人の顔じゃない」とばっさり。

たしか『犬神家の一族』でも、珠世お嬢様を見た金田一耕助が「あんなキレイな人が犯人なわけない」って言っていたけど、さすが名探偵ともなると見た目というか直感のようなもので分かってしまうのだろうな・・。

刑事ジュンシクは見た目とは裏腹の見事な推理で、遺体を盗んだ犯人像を明らかにしていく。

遺体はどこへ消えたのか、そして一体だれが何のために遺体を隠したのか。

ジュンシクは夫ジンハンが妻を殺害し、解剖を恐れて遺体を隠したのではないかと追及する。

いっぽう夫ジンハンは、妻は蘇生して執念深く自分と愛人に復讐を企てているのだと恐怖に怯えだす。(確かにそのくらいやりかねない妻。)

不気味な人影、愛人への謎の電話、処分したはずの毒薬。

次々にジンハンを襲う展開は、ホラー映画のように恐ろしくて謎に満ちており、この作品が初監督だとは到底思えないイ・チャンヒ監督の手腕に圧倒される。

そして鑑識医のインテリメガネ女子が温かい飲み物を飲んでメガネが曇るシーンは最高。

インテリメガネ女子はジュンシクにもっと真っ当に生活したほうがいいと心配する。
ジュンシクは婚約者を事故で亡くした過去があり、それ以来ダメダメヨレヨレ刑事になったのだ。

愛人にも魔の手が迫っていると知ったジンハンは、それまで隠していた不倫の事実をジュンシクに打ち明ける。
しかし、警察が愛人を保護するために彼女のマンションへ行くと、そこには人が住んでいた形跡がないという。

ジンハンの妄想か?妻の周到な復讐か?
更なる疑心暗鬼に陥るジンハン。

刑事ジュンシクの追求と過去のトラウマ。

韓国の歪んだ格差社会の闇。

それらが予想を超える展開で一気に畳み掛けてくるラストに驚愕した。

ジンハンが最後に見る心象風景は、底のない暗い水中に深く深く沈んでいく自分の姿。
それはとても美しくてとても胸が痛かった。

結末は予想を見事に裏切られた。

そして鑑識医のインテリメガネ女子が温かい飲み物を飲んでメガネが曇るシーンは最高。


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本作品の配信情報は2019年11月18日時点のものです。
最新の配信状況についてはホームページをご確認ください。

この作品は、2012年のスペインのサスペンス映画 『ロスト・ボディ』のリメイク。
『ロスト・ボディ』の原題は『El cuerpo』。意味は「体」。

スペイン版の原題が『体』で、韓国版の原題が『消えた夜』。
二つ合わせて邦題『死体が消えた夜』が完成。

本家スペイン版も軒並み評価が高いようです。

本作品の配信情報は2019年11月18日時点のものです。
最新の配信状況についてはホームページをご確認ください。


監督・脚本:イ・チャンヒ
撮影:イ・ジョンヨル
製作年:2018年 / 韓国