えいがのおそ松さん ネタバレ感想

注意!ネタバレややあり〼

© 赤塚不二夫 / えいがのおそ松さん製作委員会 2019

裏切られた。いい意味で。

ストーリーは、現在の六つ子が不思議な世界で18歳の自分たちに会い、やり残したことをやるべく頑張るというお話。

予告編での「この時代のチミたちはヒジョーに仲が悪いざんす」とか、なぜ十四松くんがあんなことになってるのかとか、一松くんが何か重大事件があって今の一松さんになったのかとか、いろいろ意気込んで観に行った。

けど! 全ては思春期のせい! 若気の至り!

深い意味とか全然なかった! さすが六つ子!

よく考えてみたら「映画版だ」と意気込んだ自分が悪かった。

TVシリーズの最終回いっこ前、シリアスな展開に「まさかこのまま終わるハズがないよな…期待してるぜ…六つ子」と震えていたあの感覚を忘れていた。

六つ子じゃん。あの六つ子だよ。深い意味なんかナンセンス。

18歳六つ子の部屋には、『探偵物語』やジャン・リュック・ゴダールの映画ポスター、とんねるず?らしきポスターも貼ってあったり、一昔前の定番土産のペナント貼ってあったりで、製作者の趣味や年齢が見えたり見えなかったりで面白かった。

こういう細かいネタとナンセンスな要素はしっかり残しつつ、ストーリーには多くの伏線が重層的に練りこまれ、深い意味もきちんと描かれていた。

アンビバレンツ。さすが六つ子。

ちょっぴり泣けたりもして、いい映画だった。

「劇場版だ」って意気込まずに、フツーにおそ松さん見る感じで観るのが良さそう。

そして2回3回と観るうちに、いろいろな伏線が見えてとても面白かった。

それにしても、女の子から手紙もらってあんなに大喜びしてくれるなんて、可愛いなぁ男の子って。いいなぁ。可愛いなぁ。


「えいがのおそ松さん」劇場版Blu-ray&DVD発売

原作:赤塚 不二夫 「おそ松くん」
監督:藤田 陽一
脚本:松原 秀
キャラクターデザイン:浅野 直之
美術監督:田村 せいき
音楽:橋本 由香利
製作年:2019年